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平鍋を熱し、蒸れた薯蕷饅頭を置いて天辺に焼き目をつけるやりかたのことです。
糖芸菓子とは、生砂糖を中心に、本物と違わぬ姿を菓子によって表現した飾り菓子です。平安時代からの伝統の技が受け継がれ、京菓子技術の最高峰とも云われます。→工芸菓子
蒸した糯米を乾燥させた干し飯で、河内の道明寺において1000年余り昔から作られていた名物です。保存食や軍の携帯食として重用されたものですが、近世に至りこれを荒挽き粉として、和菓子の原料に用いられるようになりました。関西風の桜餅や椿餅などに用いられます。頭(かしら)道明寺は更に目を細かく挽いたものです。
(関西では桜餅は道明寺で作ります)
小麦粉、卵、砂糖をまぜて鉄板で円形に二枚焼き、間に餡をはさんだよく知られたお菓子です。明治の初期に創案されたようで、名前の由来は、形が船のどら(銅鑼)の形をしているところからきたという説、鉄板のかわりにドラの上で焼いたからという説があるようです。関西では一般的に「三笠(みかさ)」と呼びます。
中餡とは、饅頭や焼き菓子などの中に入れる餡のことです。煉切の中に入れる餡は、中綿と云うこともあります。
出来上がり直後の水分が30%以上のもののこと。4.5%以下が干菓子、その中間は半生菓子と呼びます。薯蕷饅頭のように蒸したものも、栗饅頭やどら焼きのように焼いたものも、鏡餅や赤飯も、分類は生菓子に入ります。
煮上げた豆を漉して皮を除いて絞った、砂糖を加える前の状態。
生餡100に対して砂糖75以下で煉り上げた餡のこと。
水飴のこと、粘るところから出た言葉です。
上生菓子に用いる粘り気のある餡で、多様な細工が可能です。粘りを出すためのつなぎには煉り上げ際に求肥を加えたり、すりおろした大和芋を加えたり、また味甚粉を揉み込む方法もあります。茶席での主菓子の代表格で、関西地方では「こなし」とも云います。
麦こがしのこと。原料は関東では大麦、関西以西では裸麦を使います。また地方によってはトウモロコシやキビなどを原料とするところもあります。いずれも原料を煎ってこがし粉にしたものです。砂糖を混ぜてそのまま食べ、また湯で練って食べることもあります。麦落雁などの菓子の材料にもなり、関東では群馬県館林の名物となっています。関西では、はったい粉と呼びますが、こがし・いりむぎ。むがいりこ・麦こうせん・おちらしなどの別名もあります。かつては、暑気払いの飲み物や素朴な茶菓子・間食として人気がありました。
半生菓子とは、表面は乾いていて、中は生で軟らかい菓子の総称で、茶席で出される小さな打物や石衣、錦玉羹などがこの仲間です。
干菓子とは水分が少なく日持ちの良いお菓子のことで、有平糖、金平糖,生砂糖、煎餅、打物、落雁、塩釜、おこしなどがあります。
冠婚葬祭に際し、注文に応じて制作する生菓子で、折り詰めにした豪華なものです。
餡類を硬く練ることをいいます。
備中白小豆は白餡の原料となる白小豆の最高級品で、岡山県南西部で栽培されますが、収穫量が少なく、高価なため白隠元(しろいんげん)で代用する場合もあります。
澱粉や砂糖を分解すると得られる糖で、砂糖とは異なった爽快甘味があります。 酸分解水飴に多く存在します。精製ブドウ糖、結晶ブドウ糖(含水、無水)があります。
餅粉や小麦粉を溶いて焼き、砂糖蜜を塗って焼印で季節の文様などをあしらいます。
美濃国山口(現在の岐早県本巣町)に生まれた戦国大名(l544一l6l5)。利休に学び、利休亡き後、秀吉から「茶頭」に任命された織部は、身分の上下にこだわらない開放的で合理的な「自然あるがままの美」を尊重して茶の湯の世界をリードし、後に“織部好み”といわれる歪んだもの、へうげもの(瓢軽(ひょうげ)たもの)を茶道具に取り入れるなど、ほのかに明るく華やかでおおらかな「武家の茶」を創り出しました。 →織部饅頭
寒天と砂糖を煮溶かして固め、それを薄く切って型で抜き、乾燥させたもの。外は硬く、中はゼリー状になります。有平糖(あるへいとう)に代わる夏の干菓子です。