【か行】唐菓子(からかし・からくだもの)

奈良時代の日本には醤油、納豆、胡麻油、ワンタンなど15種類に及ぶ調理加工食品が伝来していますが、なかでも唐菓子と呼ばれる一種の粉食菓子は、儀式用の供え物あるいは接待用の高級菓子として数多くの種類が中国から輸入されています。小麦粉や米粉に塩などを加えて練り合わせ、蒸したり油で上げたりして作ったといわれていますが、多くは仏前の供え物用でした。唐菓子の多くは鎌倉時代までにその形を消していきましたが、ちまき、草餅のように現代にその形をとどめているものもあります。

唐菓子(からかし・からくだもの)